漢方短期実地研修

漢方医学教育 短期実地研修 支援事業

体験記

受講者
私立大学 精神・神経科
S・Aさん
研修先
東京女子医科大学附属
東洋医学研究所
コース・期間
「3ヶ月コース」
41日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
初期研修医の時に漢方に関して学んだ経験があり、その際に東洋医学に関してもっと知識を深めたいと考えるようになったためこの度は研修を希望させて頂きました。学習内容としてはクルズスを通して総論から各論に至るまで基本的な東洋医学の考え方を学び、更に外来の陪席につかせて頂きました。3カ月目からは初診患者さんの予診も行わせて頂きました。また鍼灸の見学もさせて頂くことが出来ました。研修当初は正直なところ漢方薬の名前もあやふやなものが多く、基本的な診察に関しての知識もあまり持っていませんでした。しかしながら先生方にとても熱心にご指導頂き、クルズスや外来の陪席を通して実際どのような考え方で、どういった製剤を使用しているのかということに関して勉強させて頂くことが出来ました。2カ月学んだことを生かし、3カ月目からは実際に初診患者さんの予診をさせて頂くことで更に知識を深めることもできたと思います。研修を通して漢方外来を受診されている患者さんは精神科にも通院している方も多く、精神科では心気症として治療をされているような方々も大勢受診していらっしゃるということがわかりました。そのため今まで西洋薬のみで治療を行っていた患者さんの中でも漢方薬を使用することでより良い治療ができる方もいらっしゃるのではないかと感じました。今後は3カ月で学んだことを臨床の場でも活かして参りたいと思っております。
受講者
公立病院 産科婦人科 科長
M・Iさん
研修先
福島県立医科大学
会津医療センター附属病院
コース・期間
「曜日限定コース」
21日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
○研修志望動機:産婦人科の臨床を経験していくうちに西洋医学では診断、治療不可能な症例を経験することが多くなった。患者本人は明らかに”具合が悪い”が検査値では異常が出ない、そのような症例を何とかしたいと思い、漢方医学研修を開始した。○学習内容:外来診療に毎週1回陪席し、診察実技を実習するとともに、証の診断根拠や処方された方剤の理解、類縁方剤との鑑別などを実際の症例から学修している。○成果/感想:診断技能が徐々に身につき、また方剤の選択根拠などの理解も進んでいる。産婦人科の実臨床で漢方学的な診察(四診)で証を決定し処方することが増えてきつつあり、それによって治療可能な症例も経験するようになってきた。○今後の取り組み:診断技術の向上や証を実践からさらに学び、治療選択への理解を深めたい。学会での発表、レポート作成も挑戦したい。方剤の構成生薬の理解を深め、鑑別診断から的確な処方を学びたい。○これからの希望者へのアドバイス:どの科でも患者と向き合えば向き合うほど、教科書的には診断がつかないような、また他科にまたがる症状を経験するのではないでしょうか。それを”全人的に”診断→治療していくのが漢方医学の魅力と感じています。自分の視野や守備範囲を広げ、さらに良い医療を提供できるように、ぜひ一歩を踏み出してください。
受講者
国立病院 産婦人科
A・Kさん
研修先
東京女子医科大学附属
東洋医学研究所
コース・期間
「週1日コース」
50日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
研修志望動機;臨床診療において西洋医学では対応出来ない病状・症状を経験することがあります。その場合でも東洋医学的には経験・治療例があることがあり、的確な診断処方を行える様学び直したいと思ったのが研修を始めたきっかけです。学習内容;実際の外来陪席、初診時の予診や弁証、方剤決定や講義実習を通して漢方処方の基礎を学んでいます。成果/感想;診療陪席、多くの先生方からの指導下に実際症例から診察法・処方を学び、また古典や教科書の見方、考え方を多角的に学ぶ事が出来ています。今後はこれらの知見を通常診療に取り入れながら、さらに知識を広げ深めていきたいと思っています。
受講者
私立大学病院 麻酔科 助教
F・Yさん
研修先
東京女子医科大学附属
東洋医学研究所
コース・期間
「2日コース」
2日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
 麻酔科専門研修プログラムの一環でペインクリニック部門に従事する機会がありました。ペインクリニック診療では神経ブロックや鎮痛薬だけでなく、痛みの治療に漢方薬を用いることを知りました。また痛みの経過が長期に及ぶ症例では、不安や不眠、喉のつかえ感といった様々な身体症状が現れることがあり、これらにも漢方薬の併用が有効ということに大変興味を持ち、短期実地研修に応募しました 。外来陪席では再診だけでなく、初診における漢方診療に特徴的な診察を学ぶことができました。これは主に手術麻酔に従事する麻酔科医にとって、漢方入門書を読むだけでは得られない貴重な経験となりました。生薬実習では漢方薬の剤形の違いに始まり、薬研を用いた本格的な調剤体験、さらに各メーカー毎のエキス製剤の違いについて学びました。また輪読会では、テーマが偶然にも上下肢の疼痛についてで、ペインクリニックにも通じる大変有意義な内容でした。今後はペインクリニック専門医を取得し、当院でのペインクリニック外来における漢方診療の有用性について検討することが当面の目標です。その後は漢方診療の専門性を高めるため、内外を問わず長期の研修プログラムへ参加する予定です。
受講者
私立大学 医学部 救急科 助教
U・Nさん
研修先
東京女子医科大学附属
東洋医学研究所
コース・期間
「週1回コース」
36日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
私は学生の頃を振り返ると、薬剤師の父や友人の影響で漢方医学に興味はあったと思います。ただ自分の大学の研修コース等身近には漢方を専門深くで学ぶ環境は見当たらず、漢方医を目指すという発想自体ありませんでした。その後、これまで漢方の古典や成書での知識を自分なりに学んできましたが、自分の所属する科が救急科であったこともあり、臨床で処方する経験が不足していると感じ東京女子医大での研修に参加を決めました。外来の陪席や症例検討・勉強会を通して、漢方の症例の幅広さを目にすることができ、いつも驚きの連続でした。また学生実習にも参加させていただき実際に生薬を手に取り、昔ながらの方法で煎じてみることが出来るなどその成り立ちや楽しさの一端を垣間見ることのできる内容で、授業を当たり前に受けられている学生達がうらやましく感じる内容でした。研修を通して外来での多岐にわたる症状の患者を実際に診療し、処方に対する反応などや注意点に関しても実臨床で実感することができたと思います。また自分や家族の健康管理に関しても漢方の知識はとても有用で、子育て中の身として本当に学んでいて良かったと思えます。今後は勤務の内容が老年医療に深く携わる予定であるため、さらなる症例の積み重ねと研鑽を積んで、高齢者の健康増進や体力の維持、現代医療ではカバーできない種々の症状に対して、効果が出せるよう努力を続けたいと考えます。
受講者
臨床研修病院 小児科 医長
M・Tさん
研修先
千葉大学医学部
附属病院
コース・期間
「週1日コース」
19日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
○研修志望動機:産婦人科の臨床を経験していくうちに西洋医学では診断、治療不可能な症例を経験することが多くなった。患者本人は明らかに”具合が悪い”が検査値では異常が出ない、そのような症例を何とかしたいと思い、漢方医学研修を開始した。○学習内容:外来診療に毎週1回陪席し、診察実技を実習するとともに、証の診断根拠や処方された方剤の理解、類縁方剤との鑑別などを実際の症例から学修している。○成果/感想:診断技能が徐々に身につき、また方剤の選択根拠などの理解も進んでいる。産婦人科の実臨床で漢方学的な診察(四診)で証を決定し処方することが増えてきつつあり、それによって治療可能な症例も経験するようになってきた。○今後の取り組み:診断技術の向上や証を実践からさらに学び、治療選択への理解を深めたい。学会での発表、レポート作成も挑戦したい。方剤の構成生薬の理解を深め、鑑別診断から的確な処方を学びたい。○これからの希望者へのアドバイス:どの科でも患者と向き合えば向き合うほど、教科書的には診断がつかないような、また他科にまたがる症状を経験するのではないでしょうか。それを”全人的に”診断→治療していくのが漢方医学の魅力と感じています。自分の視野や守備範囲を広げ、さらに良い医療を提供できるように、ぜひ一歩を踏み出してください。
受講者
公立大学 医学部 耳鼻科 助教
A・Sさん
研修先
福島県立医科大学
会津医療センター附属病院
コース・期間
「2~3日コース」
3日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
 漢方医療を受けた身としてその効果を実感しており、自分の診療に取り入れたく約10年間、講演会や成書を読みながら勉強していましたが、臨床への応用を学ぶために'実地体験を踏まえた見学'を3日間させていただきました。・古典抄読会:朝診療前の30分間、古典を輪読し三潴忠道先生がご自身の体験談も交えて解説してくださいました。抄読会は会津から離れた現在も聴講させていただいております。当初は聞きなじみのない言葉も少しずつ慣れました。・病棟回診・外来見学:腹部診察の体験や三潴先生の腹診手順も間近で見学でき漢方診察の流れを学びました。・調剤:煎じ薬の調剤、漢方薬の服用体験もさせていただきました。味や匂いの違いを実際に体験させていただきました。・鍼灸治療:鍼体験を自他ともに対して行わせてもらい大変貴重でした。・今後:体験させていただいたことを思い出しながら症例に向き合っています。抄読会に今も参加させていただけることは非常にありがたいです。・希望者へのメッセージ:まさに「習うより慣れろ」でした。滞在期間には限りがありますが見学や体験という財産は残ります。また抄読会は場所を問わず参加できるので漢方を学ぶ気持ちが研修後もとぎれません。医師・薬剤師・鍼灸師など他職種で作るチーム医療をされていることにも非常に感銘を受けました。'見学'だけでなく多くの'体験'をさせていただきました。
受講者
国立大学 脳神経外科
S・Kさん
研修先
福島県立医科大学
会津医療センター附属病院
コース・期間
「1週間コース」
5日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
毎朝の古典抄読会(傷寒論)に参加し、その後病棟回診へ。入院患者の診察を行い、処方内容を毎日検討。外来陪席時にも指導医とともに実際に患者の診察を行い、四診所見について解説していただく。漢方医学的な考察に基づいた処方内容を知り、そこに各種生薬の分量調整が行われる意図についても説明いただくことで、実臨床でのエキス製剤の相違点を理解することができた。鍼灸治療体験と入院患者への鍼灸治療見学も行い、鍼灸治療による疼痛管理の可能性についても認識することができた。当方が専門とする脳神経外科領域では、病後の四肢のしびれが愁訴となる症例が多く、附子などの温剤を用いて症状緩和に役立てればと思う。また同時に、四診も用いて多面的に病態の改善を図れるように努めたいと思う。
受講者
公立病院 総合診療科
T・Yさん
研修先
広島大学病院
総合内科・総合診療科
漢方診療センター
コース・期間
「2~3日コース」
3日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
【志望動機】総合診療科の中での漢方科の在り方や、大学病院での漢方外来の診療の様子などを知りたいと思って見学に伺いました。【学習内容】大学病院の総合診療科外来の見学、大学病院での漢方外来の見学、市中病院での漢方外来を見学など。【感想】大学病院の総合診療科外来に継続的な通院が必要な患者は原因がはっきりせず不定愁訴的な訴えであることが多く、総合診療科医は患者の心理的なケアを中心として患者に寄り添いながら診療の継続性を保っていました。そのような患者の訴えの在り方は、漢方外来を受診する患者に近いものがありました。これらのことから、総合診療科外来も漢方薬の良い適応だと感じました。また、市中病院での漢方外来を初めて見学することができました。これまで複雑化した症例に対する漢方外来の診療場面しか見たことがなかったので、新鮮でした。その病院では筋骨格系由来の疼痛に対して漢方薬が著効する場面を経験することが出来ました。一般的に西洋薬でなかなか疼痛コントロールできずに苦労することが多いため、患者が「良くなりました」と明確に答える場面が印象的でした。【今後の取組】まずはモダン処方だけではなく、中医学的な分析を踏まえた上での漢方薬処方ができるように研鑽したいと感じました。
受講者
私立病院 支持医療科
N・Kさん
研修先
福島県立医科大学
会津医療センター附属病院
コース・期間
「1週間コース」
4日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
【研修志望動機】煎じ薬まで用いた漢方の臨床現場を見分するため。
【学修内容】① 病棟回診同行(漢方・鍼灸) ② 外来陪席 ③ 古典勉強会 ④ 生薬調剤
【成果/感想】日頃の学習不足を自覚させられた。特に腹診・脈診は先生と同じ所見が取れず、自分の中のものさしを修正する機会になった。柴胡剤の使い方など、自分にはない処方をみて方剤選択の幅が広がった。毎日地道に古典の勉強を積み重ねていることが日常の診療に生きていることが分かった。附子・烏頭を使っている症例が多かったので、煎じ薬+入院施設があれば治せる患者の範囲が増えると感じた。
【今後の取組み】専門医取得に向けて地道に努力します。
【これからの希望者へのアドバイス】「はじめての漢方診療ノート」(第2版)を熟読する。交通の便が悪いので、車で行くことをお勧めします(冬季は四駆)。私は車で行ったため、空いた時間に芍薬畑の見学に行くなど、時間を有効に使えました。
受講者
国立大学病院 循環器内科
N・Oさん
研修先
千葉大学医学部
附属病院
コース・期間
「3ヶ月コース」
81日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
私は循環器内科が専門で,これまで大学病院・関連病院や一般クリニックで診療してきました.社会の高齢化が進む中,多数の併存疾患を有する患者のニーズは広範囲で,中には専門診療科の治療後も自覚症状に苦しむケースは少なくありませんでした.日々の診療の中,漢方薬の可能性に目が向いたのは必然とも言えます.メーカー主催の勉強会は有用でしたが,我流での診療は行き詰まりを見せ,系統だった研修の必要性を痛感しました.初診患者の経過と方剤の選定過程を学ぶには最低3ヶ月間の研修期間が必要であろうと考え,研修期間が柔軟な千葉大学和漢診療科に打診したところ快諾していただきました.日本漢方(古方派)の本流で学びたいとの思いもありました.  研修は,1)毎日朝8時からの抄読会(「皇帝内経」素問,矢数道明著「漢方治療百話」)2)並木先生,平崎先生の外来陪席と初診患者診療,ポリクリ学生指導,3)龍先生・大橋先生の指導による入院患者診療,回診時プレゼンテーション,カンファレンス参加,4)和漢薬煎じ・丸薬作成実習,鍼灸見学,4)漢方研究会や臨床研究への参加等豊富な内容でした.
3ヶ月の研修を通じて書籍や講演会では得られない多くのことを学びました.四診の詳細について丁寧なフィードバックを受けながら習得できました.受診患者のほとんどは専門診療科での治療に満足されておらず,期待を持ち自らあるいは主治医より紹介され,その約8割が当院での和漢診療に満足との調査結果に驚きました.初診患者は早くて数ヶ月で軽快,長いもので数年経過しており,電子カルテの記述を遡ることも勉強になりました.陰陽虚実・寒熱・表裏・気血水・五臓の関係を診療に生かす過程,難治性病態に対する柔軟な和漢診療学的視点の転換,臨床経過に応じた証の再評価と随証治療の重要性を学びました.現在,多くの診療科で漢方治療が普及しつつありますが,治療抵抗例における大学病院和漢診療科の重要性は今後益々増していくものと考えられます.また,生活指導(食事やストレス解消)を重視すること,長い経過と精神的ストレスを有する患者に対する各先生に共通する診療姿勢にも感銘を受けました.
全期間を通して研修に集中できるよう医局全体に温かくサポートしていただきました.3ヶ月間日本漢方のトップランナーに囲まれ,疑問をすぐに解消できる環境に身を置かせていただいたことはこの上ない喜びです.今後は,私の所属病院や関連病院で和漢診療の適用に努め,地域の漢方医療の充実に微力ながら関わりたいと思います.西洋医学的アプローチの限界を感じたり,病名漢方から一歩抜け出し複雑な病態に取り組みたい先生にとって素晴らしい研修環境であると思います.

体験記募集

これから研修を希望される方のために、漢方医学実地研修の「体験記」を募集いたします。財団ホームページに随時掲示していきますので「体験記」Excelに記入いただき財団まで送信願います。

研修体験記