研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
■研修志望動機:自身が診療しているペインクリニック、緩和ケア領域では西洋薬や神経ブロックだけでは痛みの改善に乏しかったり、抗凝固薬内服中などの理由で神経ブロックができない患者様も多くみられ、漢方薬を処方するようになりました。中国6大学漢方ネットワークに参加し、そこで日本漢方医学教育振興財団研修のことを知り、自施設から近い広島大学病院漢方センターで漢方診療の研修を受けたいと思い志望しました。
■学修内容:主に大学病院と連携市中病院の漢方外来の見学を行い、実際に外来患者さんの脈診を多く一緒に診て、腹診を数人診察させていただきました。その他に朝のカンファレンス、抄読会、研究カンファレンス、症例検討会に参加し、鍼灸師外来、緩和ケアチームカンファレンスも見学させていただきました。
■成果/感想:腹診は実技ワークショップに参加したことがありましたが、漢方医による問診から診察と評価、治療の説明の一連の流れを実際に学ぶことができました。脈診は実技ワークショップ参加歴がなく、典型的な脈の所見を学べました。多くのカンファレンス参加し、多様な諸症状改善に対する漢方診療、大学病院の緩和ケアに鍼灸師さんが関与されている姿を間近に見ることができました。症例検討会や研究カンファレンスも盛んに行われており、スタッフの皆さんが一丸となって診療と研究に取り組んでいる様子が伝わってきました。
■今後の取り組み:外来診療で症例の証をしっかりと考えながら問診、身体所見をとり、理論付けた漢方薬処方ができるように更に研鑽したいと感じました。また、今回の外来陪席で教わった生きた知識を、自施設の学生講義やペインクリニック外来実習で還元していきたいと思います。