漢方短期実地研修

漢方医学教育 短期実地研修 支援事業

飯塚病院 東洋医学センター

受講者
国立大学病院 循環器内科
N・Oさん
研修先
飯塚病院 東洋医学センター 漢方診療科
コース・期間
「1週間コース」
5日間
研修志望動機・学修内容・成果/感想・今後の取組み・これからの希望者へのアドバイスなど
私は大学医学部附属病院で漢方外来に携わっているものです.これまで大学病院・関連病院や一般クリニックで専門の循環器内科医として診療してきましたが,社会の高齢化が進む中,多数の併存疾患を有する患者のニーズは広範囲で,臓器別診療科のアプローチでは十分対応しきれない愁訴が非常に多いことにジレンマを感じ漢方を学ぶに至りました.また,本年より大学において講義を担当することとなり,学生教育に関わる立場上,漢方医学の正しい知識と技術を学ぶ必要性が生じました.
千葉古方派の本流の一つである飯塚病院漢方診療科は,古典に基づく理論と豊富な臨床実績により研修医から若手医師にも注目され,全国から研修希望が絶えない施設です.私自身のレベルアップと指導方法を学ぶには最適の施設と考え,令和5年10月23日〜27日研修を受け入れていただきました.事前に多数のテーマの中から希望の6〜7項目を選択し,研修期間中のレクチャーを組んでいただいたことにより研修はより充実したものになりました.研修内容は以下のとおりです.
1)抄読会「類聚方広義解説」藤平健,毎日午前8時5分〜8時25分
  勉強会「症候による漢方治療の実際」,火曜日午後5時〜
2)午前〜各医師の外来陪席
3)午後〜レクチャー1日2コマ
4)病棟回診〜月曜日,木曜日午後
5)生薬勉強会〜月1回木曜日18時〜
6)和漢料理教室〜年数回,患者数名とともに参加
短期間ではありましたが,濃厚な研修カリキュラムを通じて書籍や講演会では得られない多くのことを学びました.四診の詳細について,特に腹診・脈診の丁寧なフィードバックを受けました.また,時期的に特に冷えの影響を重視した問診や診察,様々な愁訴や患者全体から受ける印象から方剤を絞ったり加味したりする過程が学べました.根底にある先生方の博識と漢方への熱意,患者に寄り添う姿勢に感銘を受けました.
今後は,私の所属病院や関連病院で漢方診療の指導に努め,地域の漢方医療の充実に微力ながら関わりたいと思います.飯塚病院漢方診療科は,西洋医学的アプローチの限界を感じたり,病名漢方から一歩抜け出し複雑な病態に取り組みたい先生,専門医を目指す先生にとって素晴らしい研修環境であると思います.